2010-08-31

TOEIC(R)雑感 5

TOEIC(R)と英語の発音


生徒の方々から一番質問を受けるのが今回の話題です、「どうしたら発音が上手くなりますか?(ネイティブスピーカーのように)」

なかなか難しい質問なのですが、「慌てないでじっくり取り組んでください」と答えるようにしていました。

そもそも日本語の音英語の音は、皆さんお分かりの通り、かなり違う部分が多いです。日本語にない音が母音にも子音にもあり、その音を単体で発音するのもなかなか上手くいかないという経験をどなたもお持ちだと思います。
仮にRの発音とか、日本語にはない曖昧音の母音などができるようになっても、英文で何か文章を言おうとした時にはタドタドしくなってしまい上手くいかない、こんな感じかもしれません。

自分自身の母語が確立されていると、母語の音の範囲で外国語の音も処理しようとする、ということを書物で読んだことがあります。日本語が確立していると、その音で英語を処理しようとするので聞き取れない音が出てきてしまうことになります。

個人的な見解ですが、個々の発音、単語の発音はしっかり発音本などを使って違いを意識しながら練習すればある程度の時間でできるようになってくると思います。ただ「発音が上手くなりたい」=「ネイティブスピーカーのような発音で英語を話したい」というのが正確な希望だと思いますので、そうすると、一筋縄ではいかないと思います。

単語レベルではできていても単語が連なってできている英語の文章になると音が重なったり・繋がったりということが発生して上手く発音ができなくなる、そしてもう1つ重要なのが、まだ英語のレベルが低く、自分の言いたいことが英語としてぶつ切りでしか口から出てこないとやはり発音もタドタドしくなってしまいます。

私個人的にはこれが発音上達の1番のポイントと思っていますが、英文が口からスラスラと出てくることと、英語の発音が上達するのとは比例関係にあり、英文が滑らかに出てくるようになると発音も滑らかに出て自然なものになってきます。ですので、初めから発音を仕上げてほかの要素を学習というわけではなく(もちろん初めから気にすることはいいことです)、英語が上手く話せるようになるにしたがって発音も上手くなっていく、というprocessをたどると考えます。
したがって、はやる気を抑えて、まずは英文生成力を付ける、同時に発音の基礎は練習する、英文が流暢に口から出るようになった実感を持ったら発音も気をつけてみる、ということでもしっかり上達します。このような過程を辿るということを心に留めながら焦らないことです!!

下に発音練習の1例を挙げてみます、もちろん皆さん全員に当てはまるとは思いませんが、トライしてみる価値はあるのでは・・・・

1. 発音に関する練習本を購入し、舌の位置や唇の形などに注意をしながらまずは単体でしっかり音が出せるようにこまめに練習する。(できるだけ同じ音が出るように真似をすることを心がけてください)

2. それができるようになってきたら、『ラジオ英会話』くらいの割と短文で対話式のスキットを使ってテープを聴きながらそれに合せて今度は文章で真似る練習をします(シャドーイング)。

3. これはテープの音と速さに100%ついていけるぐらいに練習してください、それと同時に文章の意味理解もしゃべりながら行います。

4. これを最低1年は欠かさず続けること。

※もちろんこの方法が絶対ではありませんが、ご興味のある方は試してみてください。

TOEICテストとの関係で言うと、

英語の発音が良くなることで→英語の音がしっかり取れるようになる→リスニング力がアップする→リスニング・パートで得点が上がる、ということが期待できます。

ですので、発音を良くしようというモティベーションは非常に良いことだと思います。ただし皆がみんな簡単に上手くなるようなものではないということはしっかり踏まえた上で、根気よく練習を続けてみてください。

早稲田外語専門学校
TOEIC(R)対策公開講座
http://www.waseda-flc.ac.jp/extention.html

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